大久保利通の書簡
収蔵品
「甲東大久保公書簡」と名付けられた大久保利通の書簡集——。これは、明治7(1874)年から11(1878)年までに前島密が受け取った59通を巻子仕立てにして前島家が保管していたものです。「甲東」とは、大久保の雅号です。
大久保は、草創期の明治政府が取り組む新しい国づくりの推進者として前島密を抜擢し、その任に当たらせました。後に「郵便の父」と称される前島ですが、郵便事業のほか、運輸、交通、産業振興等さまざまな分野で能力を発揮、大久保はその知識と行動力を高く評価し、深く信頼していたことが書簡集の内容からうかがい知ることができます。
この資料は9本ある書簡集の「乙」巻に収められている「萩の乱」の状況報告です。
「甲東大久保公書簡 乙」の冒頭部分−萩の乱に関する記述
大久保利通
前島密
(明治7年ごろの肖像)