郵政博物館について

博物館の概要

「郵政博物館」は、郵便および通信に関する収蔵品を展示・紹介する博物館です。館内は郵便にまつわる歴史や物語を7つの世界に分けて展示や映像で紹介する常設展示室、企画展示室、多目的スペースで構成しています。日本最大となる約33万種の切手展示のほか、国内外の郵政に関する資料約400点を展示しています。
さらに「郵政博物館」では「心ヲツナグ 世界ヲツナグ」をコンセプトに、デジタル技術を駆使し、郵便や通信がもたらす人と人との心のつながりを感じていただける体験・体感型のコンテンツを数多く用意しています。

博物館の歴史

「郵政博物館」は、日本郵政株式会社が設置・運営する博物館です。その起源は、明治35(1902)年に万国郵便連合(UPU)加盟25周年記念祝典行事の一環として逓信省が開館した「郵便博物館」にさかのぼります。

万国郵便連合加盟25周年の記念事業として「郵便博物館」を当時の京橋区木挽町(現在の中央区銀座8丁目、日本郵便(株)銀座支店所在地)の逓信省内に創設。
逓信省新庁舎建設のため、芝公園の逓信官吏練習所構内に移転。
「単に郵便、電信、電話に限らず電気、海運、航路標識等逓信事業全般にわたる参考資料の展示を」という提案があったことから「郵便博物館」を「逓信博物館」と改称。
京橋区木挽町に逓信省の新庁舎落成、その構内に移転。庁舎向かって左側の1階、2階、3階の一部、9室の計762m2が博物館として使用される。
麹町区富士見町(現在の千代田区)に移転。増加した資料を展示するため13室もの展示室を設けた。
前島密生誕の地(新潟県上越市)に前島密の功績を紹介する前島記念館が落成。
前島記念館が国に寄贈され、逓信博物館の分館として運営。
戦争が激しくなり、展示室を閉鎖、主な資料は前島記念館に疎開。
逓信省は郵政省と電気通信省に分割され、逓信博物館は郵政省設置法に基いて、郵政省の附属機関となった。
逓信博物館の分館として、「郵政中興の恩人」と言われる坂野鉄次郎の功績を紹介する坂野記念館(岡山市)が開館した。
千代田区大手町に、郵政省(現在の日本郵政株式会社)、日本電信電話公社(現在の日本電信電話株式会社)、日本放送協会及び国際電信電話株式会社(現在のKDDI株式会社)四機関共同運営による逓信総合博物館が設置された。
博物館設立75周年記念行事を開催し、記念出版として『逓信博物館75年史』を刊行。
沖縄郵政120周年を記念し、琉球王朝時代から戦時中、戦後に至る郵政や通信の歴史を紹介する沖縄逓信博物館が開館。
収蔵資料「エレキテル」及び「エンボッシング・モールス電信機」が重要文化財に指定された。
収蔵資料「ブレゲ指字電信機」4点が重要文化財に指定された。
「沖縄逓信博物館」を「沖縄郵政資料センター」に改称。
収蔵資料「TYK無線電話機」が、重要科学技術史資料に登録された。
千代田区大手町の再開発に伴い逓信総合博物館閉館。
墨田区押上に移転し、公益財団法人通信文化協会が運営する「郵政博物館」が開館。
東京都教育委員会により登録博物館に登録。
日本郵政株式会社が運営する博物館に移行(公益財団法人通信文化協会が運営受託)。それに伴い登録博物館から博物館類似施設となる。
明治35年創立当時の郵便博物館
逓信省(当時京橋区木挽町)の構内に陳列所を設けた
明治40年頃の郵便博物館
(芝公園内通信官吏練習所構内)
大正初期の逓信省(当時京橋区木挽町)
(向かって左側が博物館表玄関)
大正末期の逓信博物館
(当時麹町区富士見町)
逓信総合博物館
(千代田区大手町)